Germany/Rheinhessen
Canna Riesling
Moritz Kissinger
Alc.11.5%
Riesling(平均樹齢32年)
白
(テイスティングコメント)
穏やかに青りんごや火打石の香り。
淡く広がるミネラリーな果実味。
繊細な旨味と、ジューシーな酸があり、さっぱりと爽やかな後味。
時間を置いて、洋なしや、アプリコット、ヨードの香り。
じんわりと開いてくる白ワインです。
(商品について)
手摘みで収穫後、ブドウを軽く破砕、3時間程静置させた後4時間かけてプレス。
モ ストの50%をステンレスタンクに、残りを古いバリックで自然発酵させ10ヶ月のシ ュールリー。
その後、ステンレスタンクで6週間静置。無清澄、ノンフィルターで 瓶詰め。
(モーリツ・キッシンガー Moritz Kissinger)
モーリッツ・キッシンガーはマインツから南に約20km下ったユルヴェルスハイムに拠点 を持つ若手の生産者です。
ラインヘッセンは緩やか丘陵地帯で、石灰とはじめ、多様な土壌をもつ広大なワイン産地です。
モーリッツは何か面白いことがあると常に豪快に笑い、人の笑みを引き出すことが とても上手く、かと思うと、時折話し掛けづらいほど真剣な眼差しでグラスを見つ めていたりします。
とにもかくにもワインについて話すことが大好きで、他人の意 見には真摯に耳を傾け、常に何かを学ぼうとする姿勢が魅力的です。気になるワイ ンがあるとすぐに入手し、ワインを知るために遠出も全く厭わないエネルギッシュ な人間です。 代々ブドウ造りをしてきたキッシンガー家は1983年に元詰めを開始しました。
モーリッツは4代目にあたり、父親から分けてもらった 畑で独自のラインナップとなるワインを造っています。
モーリッツが自分のワインを初めて造ったのは2018年でした。
ビオディナミの 哲学やそこで提唱されている具体的な農法など、それまで醸造学校で学んだ内容とは全く異なる世界に触れた彼は、最初のビンテージ を造る数年前から土壌の改良に着手しました。
土壌の活性化に着手し始めた頃、その試みがどれほど意義があるものなのか不安もあり ましたが、年々生命力を増す畑を見ると、その道が正しいことが実感できたと言います。
彼の畑は粘土が主なユルヴェルスハイムと石灰が主体のディーンハイムにあり、両者のブ ドウを掛け合わせることで、果実味とミネラルが掛け合わさったワインができます。ラ インヘッセンの比較的冷涼な区画と、彼の畑の特性からモーリッツが栽培する品種は リースリング、シャルドネ、ピノ・ブラン、ピノ・ノワール、ソーヴィニヨン・ブランと フランス系品種が占めています。
「良いワイン」について考えることを止めないモー リッツは実際にシャンパーニュ、ブルゴーニュ、ジュラに頻繁に足を運んでいます。
そこで得たものをラインヘッセンに持ち帰り、実践に移すことで、周囲の若手生産者に も刺激を与える発信元にもなっています。謙虚な姿勢でワインを造り続ける彼のワイン は毎年より一層楽しみになります。