ドイツ/ファルツ
ニーダーキエヒェン
国・地域:ドイツ、ファルツ
地区:グロース・カールバッハ Großkarlbach
代表者:デニス・ウォルフ
多品種
Alc.11.5%
白
(テイスティングコメント)
トロピカルなフルーツの香り。
厚みのある果実味、ミネラリーな塩味にまろやかな酸の心地よい余韻。
美味しいフルーツをキュッと絞ったエキス感。
(商品について)
マセレーション・24ヶ月熟成のショイレーベ。
古樽で24ヶ月熟成のリースリン グ。
2種類のソーヴィニヨン・ブラン(①低温浸漬後、ステンレスで24ヶ月 ② 古いトノーで24ヶ月熟成)。
新しいトノーと古いトノーでそれぞれ24ヶ月熟成 させた樹齢の高いピノ・ブランとピノ・グリ。
砂質土壌のムスカテラー。
古バリ ックで12ヶ月シュールリーしたゼクト用のシャルドネ。
ステンレスタンクで低温発 酵後、24ヶ月熟成させたシルヴァーナとケルナー。
これらをアサンブラージュ。
(デニス・ウォルフ Dennis Wolf)
デニスは、ファルツ最北端の街グロースカールバッハに拠点を置き、ウォルフ家の6代目当主に当た る。
4代目までは協同組合にブドウを販売していたが、デニスの父親クルトはワインに特化したいと いう気持ちが強く、1988年に元詰めを開始した。ワ
イナリーを経営する30年の中で、父親は12haま で畑を拡大したが、それはデニスにとって機械化されたワイン生産であり、心から共感できるワイン ではなかった。
デニスは新世界と旧世界で研修を重ねたが、ワインが常に食と共にあるフランスのワイン造りはデニスにとって憧れと同時に模範とも なった。
一度、ドイツに戻り、ガイゼンハイムの醸造学校で学び始めたが、商業的なワイン造りのための理論や技術が中心の授業はデ ニスが求めるものではなかった。
一方、実家のワイナリー経営が難航していることを知っていたデニスは、親からワイナリーを継承す る決断をした。
デニスが掲げた不介入主義的なアプローチに対し、両親は懐疑的であったが、2018年のファーストリリース以降、デニ スのワインは多くの人に知られるようになり、経営はすぐに安定の兆しを見せた。
しかし、30年かけてワイナリーを立ち上げた両親の 尊厳と、極めて短期間に成功を収めたデニスの斬新なアプローチはやがて両者間に軋轢を生むようになる。
デニスと両親の間の溝は深 まるばかりで、ワイナリーではお互いの顔も見なくなるようになった。
そのような生活からの脱却を決意したデニスは、「ウォルフ」 というワイナリーの経営を断念し、所有していた畑も売却した。
その知らせは、周囲の多くの人々を悲しませることとなったが、ワイ ン造りに対するデニスの強い意志は今後また別の土地で開花することになるだろう。
2021年がデニスのラストビンテージとなったが、 ゼクトに関しては今後3ビンテージ入港予定。