Italy/Veneto
Pietrobianco 2021
Daniele Portinari
Alc.11.5%
Pinot Bianco, Tai Bianco
白ワイン
(テイスティングコメント2021Vt)
ほんのり還元的な香りはすぐに消えて、グレープルーツやマンゴーなどの香り。
ミネラリーな塩味にしっかりとした酸が調和して、キリッとしたキレイな味わい。
魚介のカルパッチョや、アヒージョなどと相性がよさそうです。
(テイスティングコメント2020VT)
洋梨や小夏などの柑橘の香りに少し還元香。
グレープフルーツの様なしっかりとした酸に、程よい苦味の白ワイン!
(2023年3月)
(商品について)
ダニエーレの父親が植えたピノ ビアンコ、タイ ビアンコで造られるピエトロ ビアンコは次男ピエトロの名前が付けられ、2009年がファーストヴィンテージ。
例年8月下旬ごろブドウを収穫、除梗を行わず軽く潰し、そのままマセレーションと野生酵母によるアルコール醗酵を行う。
圧搾後ステンレスタンクにて数週間醗酵の続きを行い、澱を沈める。澱引き後ステンレスタンクに戻し熟成。
ノンフィルターで瓶詰め。
造り手 – Daniele Portinari(ダニエーレ・ポルティナーリ)
1970年代、ダニエーレの父親は、ヴェネト州ヴィチェンツァから南に約30kmのアロンテにある コッリ・ベーリチ の地にブドウを植え始めました。標高200mの石灰岩を含む粘土質土壌の4ヘクタールの畑で育てたブドウを、近くのワイナリーに売り、生計を立てていました。
ダニエーレ自身も幼い頃から父の畑を手伝っていましたが、1990年代後半、隣の生産地域 ガンベッラーラ に住む ラ・ビアンカーラのアンジョリーノ・マウレ との出会いが、彼の人生を大きく変えることになります。
ソアーヴェという名のもとに支えられる巨大なワイン産地から外れたこの地域では、ブドウを売ってもわずかな対価にしかならず、有機栽培をしてもその価値は「重さ」でしか評価されませんでした。ブドウ栽培農家として限界を感じていたダニエーレにとって、無名の土地から ナチュラルワインを世界に発信するアンジョリーノ の存在は、特別なものでした。
そんな彼の勧めもあり、2004年に有機農法への転換を決意。子供たちの未来のために、新たな一歩を踏み出しました。 そして、2007年には自ら タイ・ロッソ を植え、アンジョリーノから借りた使い古しの小樽でメルローを仕込みます。これが 彼にとっての初めてのヴィンテージ となり、翌年から本格的に自家醸造とボトリングを開始しました。
生産地域も生産者本人も決して派手ではありません。
しかし、アンジョリーノが認めるこの土地の ポテンシャル、そして静かでありながら 強い意志 を持つダニエーレの姿勢には、目を見張るものがあります。
もう一人のダニエーレ(ダニエーレ・ピッチニン)もそうでしたが、彼らの 郷土に対する深い愛情 は、日本人には希薄に感じられるほどのものかもしれません。その 土地の伝統やルーツを守り、次世代へ継承したいという想い が、ブドウに乗り移り、そして ワインという形で表現される のです。