Fanetti/Rosso di Montepulciano2006

¥3,300

在庫あり

Rosso di Montepulciano

ロッソ ディ モンテプルチアーノ 2006

Italia / Toscana

Fanetti ファネッティ

プルニョーロ、ジェンティーレ主体、カナイオーロ 樹齢20年。

(テイスティングコメント2004Vt)

熟成感のある茶色がかかった赤い色の液体がそそります。

複雑な果実の香り、スモーキーな紅茶や中国茶のニュアンスがあり、奥の方でほんのりキノコやスミレなどの花の香りを感じます。

比較的香りは穏やかで、酸味のバランスが良く、滑らかに口に入ってきます。

飲みこんだ後プルーンを食べたかのような熟成感のある味わいが広がります。

タンニンをじわじわと感じて、円やかで主張しすぎないボディ感がとにかく心地よく、ついつい飲み進めてしまいます!

収穫後、大型のセメントタンクにて

約2週間のマセレーションを行い、

野生酵母による醗酵を促す。圧搾後、使い込んだ大樽(20~30hl)にて24か月以上熟成。

途中適宜オリ引きを行い、ノンフィルターにてボトル詰め。

≪Fanetti/ファネッティ≫

「変化しない」ということの良さ、歴史に裏付けられたワイン造りを貫き続けるカンティーナ。

モンテプルチアーノは標高 250~600m の丘陵地で、フィレンツェの南東に位置し、ウンブリアに近い。

ブドウ栽培の歴史は古く、古くは中世より造られており、当時の生産量や販売について詳しく定められた資料も残されている。

17 世紀の詩人フランチェスコ レディの著書「バッコ・イン・トスカーナ」に登場する、「モンテプルチャーノは全てのワインの王」という記述や、フランスの作家デュマの「モンテクリスト伯」などにも登場することから、「Nobile 高貴な」という言葉で表現されるようになっていった。

1966 年に DOC、1983 年に最初の DOCG の一つとして数えられた。

1700 年代よりモンテプルチアーノに暮らし、ワイン造りをはじめとした農園を営んできたファネッティ家。

1921 年、当主アダモ ファネッティによってこの地でできるワインを「Vino Nobile di Montepulciano」、昔から栽培してきたサンジョヴェーゼを「Prugnolo Gentile プルニョーロ・ジェンティーレ」(のちに亜種として認識される。)として正式に名づけられた。

1700年代よりモンテプルチアーノに存しかし、彼らの存在は、ノービレの始祖(エリザベッタ曰く、当時ブルネッロと名前を付けたビオンディ サンティと親睦の深かった祖父が、張り合って付けたのが始まりだという。

その後 DOC として正式な名前になるまでは彼らのワインだけが、この名前であったという。)という事以上に、当時のワイン造りを大切に守ってきたことに驚嘆を覚える。

現在はアダモの孫娘に当たるエリザベッタによって、農園全体の運営を含め、ブドウ栽培、ワイン醸造を行っている。

土壌はこの地域全体で共通しているのは、砂質を含む粘土質(Tufo)土壌、小石、石灰を強く含んでいることも特徴的。

畑の標高は 340~400mに位置。DOCG のエリアの中心にあるのも、必然と言える。

プルニョーロ、カナイオーロ、マンモーロ、トレッビアーノ トスカーノ、マルヴァージア ビアンカ、樹齢は 30~40 年。

栽培に携わるのは、父親、祖父の代よりこの家で働く従業員ばかり(65 歳を超えても現役で働くものもいる)。

彼女の農園は、祖父より受け継ぎ、そしてその土地に住まうものみんなによって守られてきた。

畑での作業、肥料は基本的に使用せず、農薬についても極力使用しない、手作業中心の栽培を貫いている。

醸造については、さらに徹底した手法を守っている。

6000L を越える大型のセメントタンクにて 2 週間ほどのマセレーション。

当然のことながら温度管理や酵母添加は行っていない。

熟成はモンテプルチアーノの町の地下深く続く、トンネルのようなカンティーナにて。

昔から使い続けている大樽(30 年、古いものは 60年以上現役の樽もあるという話)による悠久ともいえる長い熟成を行っている。

「本来のノービレは最低でも 4 年(48 か月)は大樽で時間を過ごさせないとサンジョヴェーゼの持つ本来

の香りは出てこない。だから私たちの造るノービレは現在の DOCG の基準だと、すべてがリゼルヴァと表記することになってしまっている。」と嘆くエリザベッタ。

祖父の頃より変わらない 6年間というサイクルでリリースされる彼女のノービレ。

また、過去のヴィンテージについても、相当な量をストックするという考えを持ち、古くは60 年代(これ以前の物もあるようだが、ラベルが無かったり、コルクが傷んでいたり、ヴィンテージが明確にわからないという)より多くのストックが迷路のようなカンティーナに眠っている。

そして、もう一つの魅力ともいえるのが、地元モンテプルチアーノの町で昔から愛されているスフーゾ(量り売り)の雰囲気そのままのビアンコとロッソを、少量ながらボトル詰め。

大型のセメントタンク、野生酵母のみで醗酵を終えたビアンコ、ロッソはノービレに含まれない区画の果実を用いる。

使わずに空いている大樽を使い熟成しており、なんとも味わい深く、どこか懐かしささえ感じる味わい。

日々のテーブルを彩る存在ともいえるこの二つ、気取らない旨みと染み出す味わい。

何かを突き詰めることでは辿り着かない、当たり前に美味しいモノ、変わることなく続けてきた事の大切さ、を再発見させてくれるカンティーナ。