Bressan Schioppettino 2013

¥6,930

在庫あり

Italy/Friuli

Schioppettino 2013

Bressan

Alc. 13% 

テイスティングコメント

透明感のある紫がかった深みのある赤。

グラスに注ぐと直ぐに感じる完熟感のある芳香。

プルーンやレーズン、ミネラル感のある土や木の根などの香りに、完熟トマトの香り。

優しくエレガントな飲み口が出迎えてくれます。

しっかりと熟した果実のニュアンス、凝縮した果実の酸があり余韻には完熟した果実の甘味をほんのりと感じられます。気づくとあっという間に飲み干せてしまう優しい飲み心地よのしっかりワインです。

輸入元資料より

スキオッペッティーノ(リボッラ ネーラ)は、ウーディネとゴリツィアの中間辺りが原産地と考えられているフリウリの土着品種で、栽培が非常に難しいとされています。ブレッサンのスキオッペッティーノの畑は、赤ワインに理想的と言われる鉄分を多く含む赤土で、実際に見るとサビみたいな色をしていました。この様な地質は有機物や養分を含有しないので、ブドウの生育は極めてゆっくりで、熟すまでにすごく時間がかかるとのことでしたが、それによってブドウ=ワインに複雑味が生まれるのです。

成熟度合いを見極め、この品種特有の高い酸度を得る為やや過熟の状態まで持っていったブドウを手作業で丁寧に収穫。除梗と、軽い圧搾後、井戸水で温度を調節しつつ長時間のマセレーションと発酵。澱引き後、引き続き35日間の発酵を行い、ステンレスタンクで休ませた後、2000リットルの樫の大樽にて少なくとも2年間熟成。瓶詰め後に倉庫で仕上げ熟成を経てリリース。

紫がかった深みのある赤、嗅いだだけでブドウの完熟感を感じられる、ブレッサン特有のスパイシーで香木の様な香り。バランスの取れた酸味と滑らかなタンニンに果実味もあり、どんどん杯が進むワインです。抜栓後日を経ても、落ちるどころか素敵な表情を見せてくれるので、ゆっくり時間をかけて飲むのもオススメ!

2世紀以上にわたって守り抜いてきたブレッサン一家の伝統と誇りを、ボトルから感じて頂けたら嬉しいです。

ワイナリーHPより哲学など

私は父や10 世代まで遡る先祖たちを信じています。 同じブドウを手がけ生涯を捧げ惜しみなく働い た人々の確かな技を。

私は我々の土地を信じています。 個性的で忠実で平和な、周囲をとりまく環境と良く溶け込んだこ の土地を。

私は我々のブドウ畑を信じています。 養分の少ない痩せた土壌にも関らず、信じられないような素 晴らしい芳香という宝物を生み出す母なる女王であるこの畑を。

私は職人頭の持っている“芸術的な”感覚を信じています。 自分の仕事と独自の考え方に対する誇り、 そして技がつなぐ伝統、人の手により耕されたブドウ畑から獲得した何世紀にもわたる長い経験の成 果を。

これらの価値観と過去の実績から生まれた真のプライドを持って、つけ上ったり傲慢になったりする ことなく、しかし古来のワイン醸造方法に強い興味と注意を寄せ、現代技術を断固として拒否しなが ら、私はいまだにワインを造り続けています。

ブレッサンはいわゆる“オーガニック・ワイン”ではありません。 ブドウ畑とセラーで遵守している私 の個人的な規則のほうが、様々な“認証”の基準よりも厳しいのですが。

“バイオ・ダイナミック”も取り入れていません。 なぜなら規則が流行に左右されることを残念ながら 知っているからです。 そして規則を課して次にそれを廃し、純真な人達から利益を貪るほど簡単な ことはない、ということも知っています。 今日世界中で生産されているワインの大部分は、平凡で

これといった特徴がなく標準化されていて、ブドウ畑とワインセラーでの化学物質の広範囲な使用の ため長期熟成に挑戦できません。このやり方は、ブドウの出所をあいまいにし、生産地固有の特徴や 生産者の個性といったものを消してしまいます。

ここに挙げる我々のワイナリーの規則は、常に上記の考えにのっとって遵守されています。

  • 人の手によるブドウ株の選定と、在来品種の優先的使用。 (クローンやいかなる形式でも遺伝子組み換 え有機体の使用を禁止。)
  • 芽かきや剪定は完全手作業。
  • 化学合成物質を使用しない、人の手によるブドウ栽培。ブドウの樹と自然のサイクルの尊重。(除草剤、乾燥剤、殺虫剤の完全不使用)
  • 野菜からの堆肥、厩肥などの自然な肥料のみ使用。またはまったく未使用。
  • 灌漑の禁止。水は過去、常にワインのあふれる芳香と濃厚さを希釈してしまったということがわかっ ている。
  • 完璧に健康で熟成したブドウのみを得るため、収穫は手作業。(未成熟果の収穫防止)
  • ブドウの果皮に付着している天然酵母の働きによる発酵。
  • 人工的に化学合成された酵母の完全不使 用。
  • 亜硫酸塩をはじめ他の添加物、化学物質のマストへの無添加。 (亜硫酸塩はボトリングの際ほんの少量 加えられるのみ、どんな場合でも有機認証の規定値より少ないか同量)
  • 天然もしくは化学的な芳香剤の使用禁止.
  • ワインは自身が生み出した“素晴らしい澱”の上で瓶詰め時まで熟成。
  • 無濾過。(濾過はどんな場合でもワインを殺菌し味わいを貧困にする要因)
  • コルク栓のみを使用。 精密な天然コルクに限定することで、ワインの最良の友となる時間(熟成期 間)を手に入れることが可能。
  • 手作業に拘ったラベル貼り。(ボトル1本1本がユニークな生き物)

このような信念で働いてきて、私は自分を実験台であると信じていました。 市場の一般的なヴィジ ョンと異なるところに立っているため、自分のとっている方法を詳しく語りたいという意欲を失って いました。 多分、私は独自の考えを語り実行に移すだけの理想主義者で、“本物のワイン”を造ろうと いう勇気をいまだ持ち続ける稀少な生き残りであるに過ぎないでしょう。 確かに私は隔絶された“孤 島”に住み、そこで働いているといえるかもしれません。 そこでは現在既に失われてしまったある種 の伝統がもたらす喜びを見出すことがいまだに可能であり、受け入れるだけでなく理解しようとして くれる人々の眼差しによってワインが見守られ、甦っているのです。

by フルヴィオ・ルカ・ブレッサン